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渕錆丸小鉢
錆丸小鉢
手作りロクロ成形で製作されたシンプルな丸の小鉢。古き良き時代の逸品です。

渕錆丸小鉢 / 幸祥窯・中石佐久馬
サイズ:径10cm × 高3.3cm
重量:約110g
内容量:約80cc(8分目) 特徴:磁器、手作りロクロ成型、染付・渕錆

1975年頃在庫
当時希望小売価格 : 945円
在庫処分特別価格 : 470円(税込)・・1客
数量 :    

在庫完売次第、販売終了となります。
こちらの作品は、もう30年以上も前に製作された物で、ロクロ成形の職人に生地成形を依頼し、幸祥窯で焼かれた作品になります。白磁をベースに渕に染付の線と渕錆でシンプルにデザインされた和食器らしい小鉢です。

こちらの作品は、当時『松花堂弁当』の器用に先代が製作させた商品でしたが、『機械ロクロ成形』や『圧力鋳込み成形』が主流となってしまった現在の有田窯業界において、今では考えられないような『手作りロクロ成形』で作られたこの作品には、当時はこのような日常食器的な製品でも、当たり前のように『手作りロクロ成形』で作られていたことを再認識させられました。(手作りロクロの製品でもこのような価格で作られていた時代があったのですね)今手にしても色あせない、手作りの良さが伝わってくる古き良き時代の逸品です。
真上から見たところです。
▲ 真上から見たところです。

真円の丸小鉢に、渕錆と染付けの線でシンプルに仕上げています。
重なりは悪くありません
重なりは悪くありませんが、胴部分で重なるため少しずれやすくなります。⇒

↓ CDケースと比べたサイズです。
ちょっとした『お惣菜』を盛ったり、お醤油や天つゆなどの千代口としても使いやすいサイズです。
CDケースと比べたサイズです。
全体的に厚めに成形されていますが、渕の仕上げや、高台の仕上げなどにも『手作りロクロ成形』のシャープな仕上げが見て取れます。⇒
全体的に厚めに成形されていますが、渕の仕上げや、高台の仕上げなどにも『手作りロクロ成形』のシャープな仕上げが見て取れます。
←↑ 通常、厚めに成形された器からはあまり上品さは感じられないものですが、こちらの作品は器の厚さにも拘らず上品さを感じさせます。
それはおそらく『手作りロクロ成形』のシャープな仕上げがそう感じさせるのだと思われ、単純に薄い器が上品だとばかり思い込んでいた認識の甘さを再確認させられました。

『渕サビ浅鉢』 サイトに出品中で同じ『手作りロクロ成形』の『渕サビ浅鉢』と比較すると面白いかと思います。
器の厚み、高台のつくり、などの違いはありますが、同じようにロクロ成形の職人が成形し、幸祥窯で焼かれたという点など、似通った点も感じられるように思います。
こちらの作品は器の厚さにも拘らず上品さを感じさせます。
『幸祥窯』の工房がある『波佐見皿山地区』には、昔から腕の良い職人が排出される土地柄でした。今年(2009年)4月に長崎県の無形文化財指定を受けられた『中村平三』さんもこの地で活躍されている職人さんで、弊社では『中村平三』成形 - 『幸祥窯』製作の作品を数多く取り扱ってきましたが、こちらの作品はそれよりも古く『中村平三』さんの先輩の職人にあたられる、故『中石佐久馬』さんのロクロ成形による作品で、この『中石佐久馬』さんも大変腕の良い職人さんだったそうです。
今思えば、これだけ腕の良い職人が作る製品であれば、器に職人の銘が入っていてもおかしくはありませんが、こちらの作品には『中石』さんの銘も『幸祥窯』の銘も何も入っていません。(右下記事に続く)
『幸祥窯』の工房がある『波佐見皿山地区』には、昔から腕の良い職人が排出される土地柄でした。
当時はまだ『伝統工芸士』の認可制度が出来るか出来ないかの時代で、ロクロの職人さんもまだまだ数多くおられたのでしょうから、器の成形も当たり前のように『手作りロクロ成形』で作られていたのだと思います。
だからこそ日常食器と変わらないような価格帯で『手作りロクロ成形』の製品が生産されていたのでしょうし、職人も銘を入れる程の仕事とは思わずに、ただ黙々と生産されていたのでしょう。。。

今に至っては、只々羨ましく思える時代ですが、『そんな時代もあったのか。。』という思いと、『なぜそれが今の時代に出来ないのか?』という残念に思う複雑な感情が、この作品に触れていると沸々と湧いてきます。
器の成形も当たり前のように『手作りロクロ成形』で作られていたのだと思います。
こちらの作品は『中村平三』さん製作の作品では御座いませんが、同じロクロ職人が作る作品として、『中村平三』さんのロクロ成形に関する記事も参考になるかと思いますので、良かったらそちらも参照下さい。

- 『ゴッドハンド』ロクロの職人 2008 08/12 記事
- 空飛ぶ 『波佐見』 情報 2009 02/27 記事
- ゴッドハンド 無形文化財へ。。 2009 04/24 記事
めでたい絵柄ですので、来客やめでたい節目の時などに、取って置きの器としていかがでしょうか。
手作り成形の製品のため器それぞれに微妙な形状の違いがある場合が御座います。
また、器見込み中央部分にわずかな膨らみがある製品が御座います。予めご了承下さい。