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■ 型打ち成形の技法 ■
今回紹介する『型打ち成形』の成形方法については、成形の技術とともに大変手が掛かる成形方法であるために、現在の肥前有田地区の磁器成形方法(大量生産)においては、成形コストや人件費などの面でも有利な『圧力鋳込み成形』での成形が多くなっており、『型打ち成形』が採用される事は少なくなっているのが現状です。
しかし、大量生産・大量消費の時代が終わったと感じられる現代社会においては、改めて見直されるべき技術・技法だと思いますので、今回は『型打ち成形』で成形した作品を新商品でセレクトし、それとともに、その成形技法についてもご紹介しようと思います。

『型打ち成形』の作品の製作をお願いしたのは『機械ロクロの職人』としてお馴染みの『大拓窯』さん。有田の有名製磁社で細工一筋の職人として勤め上げられた腕を見込んでお願いいたしました。

『大拓窯』さんと言えば、すでに『機械ロクロ』での製作行程を紹介していますので、『機械ロクロ成形』のイメージが強いかと思いますが、『型打ち成形』も『機械ロクロ成形』の延長として数多く手掛けられておられます。

工房の奥や棚の上などに、ところ狭しと並べられている『石膏の型』は『型打ち成形』に用いる型です。 工房の奥や棚の上などに、ところ狭しと並べられている『石膏の型』ですが、この型が『型打ち成形』に用いる型になります。

数ある『型打ち用の型』の中から、今回は八角形の皿(浅小鉢)をピックアップして新商品の製作をお願いする事にしました。

が今回セレクトした八角形の皿の『型打ち用の型』になります。

『石膏』で作られている型は消耗品でもあり、使用する度に摩耗などで、型のシャープさが少しずつ損なわれたりして来ます。 『石膏』で作られている型は消耗品でもあり、使用する度に摩耗などで、型のシャープさが少しずつ損なわれたりして来ます。

今回も今まで使用されて来た『型』を使って、その型に新たに手直しを加えながら理想の形状にチューニングして頂きました。

比較的なだらかだった曲面を、石膏を削って面取りをし、シャープな角を引き立たせるようにチューニングして頂きました。 形状は八角形でありながらも、器の内側が比較的なだらかな曲面だったところを、石膏を削って面取りをし、八角形のシャープな角を引き立たせるように、また、リム部分をもっと広めに成形し直して頂く事にしました。

このようにして微調整しながら、理想のフォルムに近づけていきます。

理想の形状に型が準備出来、いよいよこれからが『型打ち成形』の作業開始です。

まずは、大まかな器の形状を『機械ロクロ成形』で成形します。
今回は、先の記事『細工の職人』で紹介した『外型成形』(器の外側の型を取る方法)による『機械ロクロ』の成形方法とは違い、器の内側で型を取る『内型成形』を使った方法を利用します。

まずは、平らに伸ばした板状の粘土を用意します。 まずは、平らに伸ばした板状の粘土を用意します。

ロクロに適当な粘土の固まりを置き、ロクロマシーンで平らに伸ばしていきます。

このマシンで作った平らな粘土が 下の画像です。


上で作った平らな粘土がこちら。 陶器・土物の作品などは、この板状の粘土をそのまま『型打ち』用の型に押し当てて成形する場合もあります。
中尾哲彰さんの『銀河釉カヌー皿』などの作品がこれにあたり、『タタラ』とか『板作り』などと言われます
『銀河釉カヌー皿』

上で作った板状の粘土を『機械ロクロ』の内型の型に乗せます(貼付ける感じです)。 磁器製品での『型打ち成形』では、いったん大まかな器の形状を成形してから『型打ち』を行う場合が多いため、いったん「機械ロクロ』で簡単な器の形を成形します。

上で作った板状の粘土を『機械ロクロ』の内型の型に乗せます(貼付ける感じです)。

マウスオーバー画像で、粘土を型に貼付けた状態の画像を紹介しています。



型に貼付けた粘土の上から、ロクロを回しながら上からヘラを当てて器の形状を成形して行きます。 型に貼付けた粘土の上から、ロクロを回しながら上からヘラを当てて器の形状を成形して行きます。

ここまでの過程が『内型』を使った『機械ロクロ成形』⇒です。

先の記事『細工の職人』で紹介した
外型による機械ロクロ成形

←『外型』による機械ロクロ成型法とは成形方法が逆になっていることがよく解ると思います。(器の外側から型をとるか、内側からとるかの違いになります)

内型を使った『機械ロクロ成形』で成形された器の生地がこちらです。 上の『内型』を使った『機械ロクロ成形』で成形された器の生地がこちらです。
まだ型に貼り付いた状態です。

製作する数量分をこのようにして成形しておきます。しばらく時間をおき、乾燥して水分が飛んで来たら型から外れやすくなります。

上の『機械ロクロ』の型から外した生地を、まだ柔らかいうちに『型打ち』用の型の上に重ねます。 上の『機械ロクロ』の型から外した生地(画像左下)を、まだ柔らかいうちに『型打ち』用の型(画像右、八角形の型)の上に重ねます。

画像上の粉は『片栗粉』で、生地に少し振りかけ、生地が型から剥がれやすくするのに使用します。

両手で上から抑えながら『型を打ち』器の形を浮かび上がらせて行きます。 『型打ち』の型に生地を重ねたところですが、ただ重ねるだけでは高台の位置がずれてしまいますので、ロクロで回しながら『心(中心)をとります』

『心』がとれたら、マウスオーバー画像のように、両手で上から抑えながら『型を打ち』器の形を浮かび上がらせて行きます。

器の型がとれたら、器の渕の部分の余分な粘土を『糸切り』で取り除きキレイに揃えて仕上げます。 ロクロ成形の丸みのある形状から、角のある八角形の形状に型打ちされた事が解ると思います

器の型がとれたら、器の渕の部分の余分な粘土を『弓』で『糸切り』して取り除き、キレイに揃えて仕上げます。

器の型がキレイにとれたら、『型打ち』の型から生地を外し、渕の部分などをキレイに整え『型打ち成形』の完成です。 器の型がキレイにとれたら、『型打ち』の型から生地を外し、渕の部分などをキレイに整え『型打ち成形』の完成です。(画像の生地は渕の整えの仕上げはしていない状態です)

今回は、新商品の製作のため、器の形状の確認のために試験的に成形して頂きましたので、

新商品の製作のために試験的に成形して頂きましたので、器の厚みもこうやってチェックしています。

成形した生地を切り、器の厚みもこうやってチェックしています。


型打ち八角小皿

このようにして、完成したのが
『型打ち八角小皿』です。
(マウスオーバー画像でお料理を盛付けた画像をご紹介しています)

『型打ち』での新商品の製作を依頼してから試行錯誤を重ね、製品化するまでに約半年の時間を要しました。(今後も少しずつ新たな『型打ち』の製品を出品していく予定です)


以上が『機械ロクロ』と『型打ち成形』を利用した器の成形方法ですが、このように角物であったり輪花・桔梗渕など渕の形に特徴のある変形の器などは、昔はこのように『型打ち成形』で成形されることが多かったのですが、現在では成形技術が進歩し『圧力鋳込み成形』と言う成形方法が出来てからは、次第にこういった変形物の器は、現在の肥前有田地区の窯業界においては『圧力鋳込み成形』で成形されるケースが主流となってしまいました。
(参考記事:圧力鋳込み成形の技法)

その主な理由は、『圧力鋳込み成形』を使えば、人の手をあまり掛けずに大量に変形の器の成形が可能になったためで、高度経済成長の大量生産の時流にものり、量産をする製品の場合はコスト面でもメリットが高い『圧力鋳込み成形』が採用されるケースが増えたためでした。
その反面、今回紹介した『型打ち成形』では1つの器を成形するのに、殆どの工程で人の手作業が必要な事でも解るように、量産の面でもコストの面でも『型打ち成形』の製法が避けられ廃れて行ってしまいました。

『白マット八角皿』 ここに、サイトでも出品していた作品で、見た目には同じような形状の八角の器『白マット八角皿』がありますが、こちらの作品は『圧力鋳込み成形』で成形された作品になります。
『圧力鋳込み成形』『型打ち成形』で成形された器に、どのような違いがあるかと言えば、見た目には殆ど変わらないように見える場合が殆どで、明確に違いを表現する事は難しいですが、『型打ち成形』の器は人の手が加わって作られているために、微妙な風合い・雰囲気・シャープさ・味わい、など、マクロな部分で微妙な違いがあり、その微妙な違いは『侘び寂び』とか『粋』などと呼ぶ、日本独特のちょっと曖昧なものなのかも知れませんが、でも、曖昧でありながらもそれは手にする人には伝わるような違いだとも思います。

★ 関連記事
- 磁器成形方法の種類
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